JR運賃計算ソフトウェアMARS for MS-DOSは、名前のとおりMS-DOS環境での動作を前提としています。MS-DOSの後継OSであるWindowsにおいても、Windows XPまでは特段の工夫無くコマンドプロンプト上で動作させることが出来ました。
しかし、Windows Vistaの登場で状況が変わります。コマンドプロンプトの仕様が変更となり、そのまま起動すると文字化けが発生するようになってしましました。この問題に対しMARS for MS-DOSのv5.00以降は、特別なショートカットを作成することで解決しています。
さらに、64bit版のWindowsの登場で状況が変わりました。コマンドプロンプト上で16bitアプリケーションが動作しなくなりました。MARS for MS-DOSは16bitアプリケーションです。そのため、Windows7(64bit版)等の環境でMARS for MS-DOSが動作しなくなっています。Windows7で用意されているXPモードを利用することで一部解決することはできますが、XPモードは一部エディションに含まれていません。
今後、ますます64bit版OSの普及が進むことが予想され、MARS for MS-DOSで運賃計算を行うことが出来ない環境が増えることが予想されます。
MDViewは、MARS for MS-DOSのデータビューアとして作成しており、MARS for MS-DOSのデータを閲覧したり、駅間の営業キロや換算キロを算出することが可能です。あわせて、JR運賃計算機能も有しています。
MDViewは、Windows(32bit版)アプリケーションです(正確には、WindowsCE(H/PC200版)もありますが。)。そのため、32bit版のWindowsでは問題なく動作します。加えて、64bit版のWindowsは、後方互換性の確保の観点から32bitアプリケーションが動作するので、MDViewも動作します。
MDViewは、MARS for MS-DOSに比べて運賃計算機能の検証が進んでいないため、バグ等も多く残されている可能性があります。しかし、ある程度代替の環境として利用できるのではないでしょうか。
MDViewで運賃計算を行う方法について示します。なお、MDViewのインストールはすでに済んでいることを前提とします。MDViewのインストール方法は、マニュアルを参考にしてください。
ここでの運賃計算方法は、基本的な機能のみを紹介しています。オプション設定で細かな条件を設定することの可能ですが、詳細はマニュアルを参考に試してください。
画面のスナップショットは、MARS for MS-DOS v5.04 + MDView v1.20を用いています。
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