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ゲームキューブマイク(DOL-022)をPCに繋いでみる

ハードオフ巡り

所用があって近所のハードオフへ。

通りがかりの青箱に懐かしのゲームキューブ用マイクが 50円(税抜)で販売されているのを発見。

DOL-022 ゲームキューブマイク 音声認識用のマイク。メモリーカードスロット2に接続して用いる。

100円(税抜)の販売ってのは珍しくなくなっている状況ではありますが、100円を割り込んだ値段は珍しいねぇ。と思いつつ、通り過ぎようと思ったんだけれど。ちょっと思うところがあって購入。

分解してみる

メモリカードスロットに刺さるマイク。これをとりあえず分解し見ることにします。

とりあえずメモリカード型の方から。と裏返す。いつものY字ねじ。このあたりを見ると任天堂のハードウェアだなぁ。と思いますね。とりあえず、手持ちのドライバーでねじを回していきます。

ちなみに今回使用したAmazonで激安(しかもプライムで翌日に届く驚き仕様)のやつ。今回のマイク分解にはあんまり向いていなかったようです。カードスロット側を分解するには力がいらないのでいいんですが、マイク本体側のねじを回してたらドライバーが砕けちゃった。この値段のドライバーだから「壊れたら次のを使う」でもいいと思いますけれどね。こうやっていろいろ回すことが増えてくるのであればやっぱり良いやつを使ったほうがいいかも。全く使えないわけではなく、そこそこ固くなったねじを外すとだめ。って感じなんでカセットの電池交換専用に使うならこの安いので十分です。

とはいえ、自分としてはやっぱりダメと思って…エンジニア 特殊ネジ用ドライバー Y型 ベンツドライバー DTY-02エンジニア 特殊ネジ用ドライバー Y型 ベンツドライバー DTY-03の2本を購入。こっちはちょっとはマシな感じですね。力を入れやすいです。

ちなみに、メモリカード側を分解するのに使用したのはDTY-02側の方です。軸径1.7mmのものです。

ではさっそく分解です。

裏返すとY型ねじが3本です。ねじはコネクタ側2本とケーブル側1本は長さの異なるねじが使用されています。

ねじを抜くとパカッと蓋が外れます。シンプルな中身ですね。5355VTというチップとADI-DOLというチップが目立っています。ADI-DOLってなんでしょうね。5355VTは16bit A/Dコンバータの様です。裏面にはX’talもついてました。

で、マイク側です。ブルーのスイッチがついてるのが目立ちますが、スティック型のよくありげなおもちゃマイクですね。分解方法は…

裏側の穴にある3本のY字ねじを外すだけです。ケースは先端部分の丸いパーツ、筒部分は縦方向に2パーツで構成されています。はめ込みになっているのでなかなか開けにくいですが、ケーブル側の方から2分割するようにケースを開けていくといい具合に分解できます。

マイク部分の中身ですが、コンデンサマイクのつながったボードが1枚。パターンにはバリスタを付ける意味だろう印刷はあるものの、それらはなく。単にケーブル直結でECMとスイッチ用パターンが印刷されているだけです。ケーブルのケーブルの白がECM、黒がスイッチ。シースは共通のGNDとなっています。

この結線が分かったらもうマイク本体側はOKです。元に戻します。

PCでつないでみる

せっかく買ってきたマイク。ゲームキューブに繋いでマリオパーティーでもやればいいんですけれど。それ用にはちゃんとしたものを持っているから…今更ですが不要なんですよね。

それももったいないので…これをPCとかビデオカメラとかに繋いで、普通のマイクとして使ってみましょうかね。

用意するもの

基本的に難しいことは考えないことにします。なので、必要なものは φ3.5ジャック を1個のみ。

作業してみる

メモリカード側のケーブルをちょん切って、皮むきします。

で、これをコネクタにこのケーブルをつなぐわけですが…このケーブル、半田がともかく乗らない。あらかじめケーブルにしっかりと半田を前もって吸わせておく必要があります。なかなか吸っていかないので、手元にケーブルが余っていれば交換したほうがいいかもしれん。

で、ケーブルをコネクタに繋ぎますがどうつなぐか。

コネクタのTIPとRINGに白、SLEEVEにシースを接続します。黒はスイッチなので、適当にちょん切っておくか、SLEEVEに繋いでおきます。

これで完了です。

つないでみる

手元に EDIROL UA-1EX が転がっていたので、そのプラグインパワーのコネクタに接続して使用してみます。

うん、ちゃんと音が入ってきますよ。

音としてはコンデンサマイクらしい、比較的素直な音質でビデオチャットとかに使うと考えると、すっきりしていていい感じです。ただ、音量はちょっと低めに感じます。この辺はボリュームで調整すればいい範囲。ゲインをあげたからと言ってホワイトノイズが増えるとかそういう事はなさそうです。

ただ、分解した際に加水分解したウインドウスクリーンをとってしまった(分解中に崩壊して取れてしまった)のが敗因…ポップノイズがものすごくひどい。分解しなければ…加水分解した状態であったとしてもスポンジが残ったわけなので。その状態ならこんな感じにはなっていないんだろうなぁ。

内径20mm程度のマイク用スポンジの安いの見つけて装着するか、適当なスポンジを買ってきて加工してマイク内に張るか…でも、スポンジを装着すると、ビデオカメラ用のそれっぽいズームマイクっぽい見た目になりますね。性能はアレですが。

ただ、わざわざスポンジを買ってしまうとアレになってしまうので、今回は手元に転がっていた(SM58とセットで使っている)ポップガード付マイクスタンドに立てて再度の実験。

うん、ポップガード付けたら普通に使えます。そりゃ、専用の高級品とかと比べるのはナンセンスですけれど。家電量販店でとりあえず!と買う格安品よりはまともな音がの様に感じます。最近のテレビ会議の増大にあって「オンマイク」したいけど、大金払ってマイク買うのもね。という用途であればこれはアリですね。

自分自身、わざわざマイクを買うのが面倒で手元にあったマイクでテレビ会議に出ているけれど。手持ちで言うと Shure SM58以上、Audio-Technica PRO42以下って感じです。SONY ECM-PCV80Uの利用シーンに被るイメージです。ECM-PCV80Uと比較すると、感度がイマイチなのかボリュームが低めに出ます(これはケーブルを交換すれば印象違うかもしれません)。だけど自分の環境ではこっちのマイクの方がホワイトノイズが少なくすっきりした声としては悪くない?いやいい感じに感じられました。ただ、手に持つとハンドノイズがひどく乗ってきます。これはガチっと筐体にマイクがくっついている構造上、仕方がないことですが。

結論

  1. プラグインパワーで普通に使えます。
  2. テレビ会議、ビデオチャット用の利用なら音の感じは悪くない。
  3. ウインドスクリーンが経年劣化している(はず)なので、できればマイク側は分解せずにそのまま使おう。
  4. はんだ付け慣れしてない人は、このケーブルを流用するならフラックスを使いましょう

シャレのつもりが悪くないものに出会った感じですね。

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