Last Up Date : 2004-03-28
Since : 2003-03-09
MARS for MS-DOS を WindowsCE 環境で動かす
Agenda.
0.導入
1.DOSエミュレータの導入と日本語化
2.MARS for MS-DOSの導入とカスタマイズ
3.動作に関する検証
4.Tips
0.導入
MARS for MS-DOS は私にとって運賃計算を行う際になくてはならないソフトになりつつあります。現に手計算で運賃計算をしたのがいつだったのか思い出すことができないくらいです。
私の場合運賃は旅行の計画を立てるときに計算することが通常ですが、途中で行程を変更したいときに知りたくなることがあります。こんなときに旅先で MARS for MS-DOS をつかっての運賃計算ができると便利です。
では、旅先で MARS for MS-DOS を使うためにはどうしたらよいのでしょうか。通常は、Windows系OSがインストールされたノートパソコンの登場となるでしょう。
いや、もちろんMS-DOSがインストールされていることが望ましいのですが、なかなかそうしている方はいないのではないでしょうか。Microsoft社でもMS-DOSのサポートはうちきったようですし。
ただ旅先にノートパソコンを持っていくにはいくつかの問題があります。
- 比較的体積が大きく重い、荷物になる。
- 電源の持ちがあまりよくなく、肝心なときに使えなくなることがある。
これらの問題があったため、以前は旅先に MobileGear for DoCoMo を持っていくようにしていました。もちろん DOS化して利用していたわけです。これならあまり重くなくてかさばらず、かつ単3電池2本で動作するためいざというときの電源も問題ありません。ついでにお気に入りのテキストエディタをいれておいたのでちょっとしたメモなどもこのマシンでこなしていました。
MobileGear での MARS は非常に快適に利用することができたのですがだんだん欲が出てきました。せっかくの携帯PCがあるのだから旅先から mail のチェックをしたくなるのは正常な考えでしょう。通信環境としては通常携帯電話(PDC)を持っているので、PDC対応のモデムがあればなんとかなります。幸いにも MobileGear for DoCoMo では携帯電話接続用のケーブルが付属しており、本体に接続するだけで通信可能でした。さすが for DoCoMo といったところですね。
これで旅先からの mail 送受信環境は整ったわけですが、まだ不満の残る点はありました。それは
- 本体付属のメーラが非常に使いづらかった
- MARSとメーラでは環境の切り替えが必要だった。
などがありました。付属のメーラ経由の POP3 で受信を行うと、その時点でサーバ上に存在する mail をすべて受信しようとするため、サーバに mail を残す環境にしておくと同じ mail を何回も受信してしまうことがありました。
また、メーラは本体付属の環境で動作しますが、MARS for MS-DOS はそのままでは動作せず、DOS環境に変更する必要がありました。これはちょっと不便です。対策として DOS 用のメーラを試みたこともありますが、DOS上からダイヤルアップを試みたときにうまくいかないことがあるなど常用には疑問を残すものでした。
その後小さく比較的動作時間の長いノートパソコンも登場したので導入も検討したのですがやはり旅先に持っていくのにノートパソコンは大きすぎます。それに電源の問題も心配があります。
そうこうしているうちに MobileGear 付属のメーラ経由で mail 受信は正常に行えるが送信に失敗してしまうという不具合が現れるようになってしまいました。一応 MobileGear はもう1台予備機があるので何とかなるのですが、今後のことを考え新しい環境を探す必要がでてきました。求める用件としてはある程度長時間動作し(できれば1日ぐらいは充電なしで動作してほしい)、mailの送受信にストレスなく行えることが求められます。もちろん mail の送受信だけであれば携帯電話でもPDAでもよいのですが、やはりある程度しっかりしたキーボードが無いとストレスがたまります。
このような条件下で用件を満たすのが WindowsCE 機である HandheldPC でした。しかし問題は MARS for MS-DOS が動くかどうかです。残念ながらそのままの環境では動作しません。なんらかの形で MS-DOS 互換の環境が求められるからです。そこで DOSエミュレータを実行し、その上で MARS for MS-DOS を動作させることを考えました。思い立ったらすぐ実験です。
結論からいえば、この方法で MARS for MS-DOS を動作させることが可能でした。しかしいくつかの問題を抱えています。その中で致命的と思われるのは動作が非常に遅いということです。何しろ画面を再描画しているときにその動作がはっきり見える程度なのですから。
はっきりいってこの方法はあまりお勧めできませんが、それでも試してみたい方のためのヒントと自分の備忘録として記録に残しておきたいと思います。
MARS for MS-DOS 動作まで順を追って説明したいと思います。
- DOSエミュレータの導入と日本語化
- MARS for MS-DOSの導入とカスタマイズ
- 動作に関する検証
なお、念のため書いておきます。
このサイトで公開する情報は無保証です。本サイトで公開している情報をもとに作業をし、そのため損害が生じても本サイトの作者は一切責任を負いません。自己責任の上作業を行ってください。
また,当然ながら MARS for MS-DOS は WindowsCE 機上で動作させることを前提に作成されておらず,動作の保障はまったくありません.よって,WindowsCE機上での動作について原作者である SWA氏に問い合わせを行っては絶対にいけません.
指摘事項等あれば、以下のアドレスまで連絡をいただければ幸いです。なるべくお返事はするように心がけますが、保証はできかねます。あらかじめご了承ください。
marsce@mmrl.gr.jp(小石川)
本ドキュメントでは,WindowsCE機からの画像取り込みに 伊藤栄一郎氏作の CaptCE を利用しております.
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