スーパーゲームボーイを適正速度に

ゲームボーイのソフトをスーパーファミコンでプレイできるスーパーゲームボーイ。 初代ゲームボーイ自体そろそろレトロでもコレクター領域になってきたのか値段が高騰。 しかも液晶のビネガーシンドロームでひどい状態のものもあるし。 というか、ビネガーシンドロームは感染性だから避けて通りたいところ。 この状況でのスーパーゲームボーイはなかなかありがたい存在なわけです。

ハードオフでゲット。値段50円。

まぁ、数台すでに所有しているものの、ハードオフの青箱に50円でスーパーゲームボーイが転がっているのを見て…即ゲット。

これでゲームボーイのゲームもしばらく安泰。

これ自体はいいんですけれど。ゲームボーイと比べて、スーパーゲームボーイはいくつかの問題点があります。気にならないといえば気にならないんだけれど、いざって時に気になる2つの問題点。

Wikipediaの【スーパーゲームボーイ】をみるとしっかりとそれは記載されています。

スーパーゲームボーイ使用時の制限

・ スーパーゲームボーイには通信コネクタが用意されておらず、通信ケーブルを利用した通信対戦機能は一切利用できない。この他通信コネクタに接続する周辺機器も利用できない。
・ 初代スーパーゲームボーイの場合、実際のゲームボーイと動作速度が異なり約2.4%速く、それに伴い音程も高くなってしまう。スーパーゲームボーイ2では実際と同じ動作速度に直っている。

この2点。ゲームボーイでプレイしていて遅くてイラついていたなら、2.4%早いのは福音かもしれないけれど、それに合わせてサウンドのピッチも上がってしまっていて微妙。単体で聞くとそんなに気にならないけれど、聞き比べると明らかに違う感じにも。せっかく複数台持ちになったことだし、そのうち1台は実験用という位置付けで遊んでみるのもできそうだ。

適正な速度で動かすには?

スーパーゲームボーイ

さて、どうやって適正にするのか。調べてみるとよさげな情報が…【Super Game Boy Speed Fix | soundofsilver】まさに今、思っていたことが全部書いてある。そこによると、なんでスピードがオリジナルと違うのかの情報が書いてありました。

Super Game Boy || Wikipedia

The original Super Game Boy is known to play the game program and its audio 2.4% faster than other Game Boy hardware. This is due to the use of the Super NES’s clock speed divided by 5, which ends up being 4.295 MHz instead of 4.194 MHz.[4] The timing issue can be rectified by adding an appropriate crystal to the Super Game Boy and disconnecting the Super NES’s clock source.

なるほどね。カートリッジに収めるに際して、システムクロックをNES(スーパーファミコン)側から提供したため、オリジナルの4.194MHzではなく、ファミコンのシステムクロックである4.295MHzが供給されていたことに根本があるらしい。まぁ、子ども相手の大量生産ともなれば、物理強度とかにコストがとられる分、そのあたりのコストを下げたくなるのは、気持ち的にはとても分かります。数パーセントなら気が付く人がいても、その程度かな?と思うだろうし、まして音となれば、スーパーファミコン経由でテレビから流しているから違うんだろう程度にしか思わないだろう。

とはいえ、スーパーゲームボーイ2では改善しているということだし、一定以上のクレームってのはあったことは想像に難くない。

で、実際にはどのように改造するのか。というと…

1. Super GameBoy cartridge.
2. Small Gamebit screwdriver.
3. Small Philips Screwdriver.
4. 1x 4.194304 MHz Crystal Oscillator.
5. 2x 15-33pf Capacitors (I used caps with a value of 22 picofarads).
6. 1x 1M Ohm Resistor.
7. Kynar wire for connecting the components to the SGB PCB – this is helpful as the pins on the SGB-CPU1 are very small. I used some light equipment wire from Maplin for the ground connection as it was a different colour, but Kynar should work fine as well.
8. Hot glue and/or electrical tape for securing everything together.
9. (optional) Small piece of Strip/Breadboard to assemble components on. You could also solder them directly onto the SGB PCB, but this puts more pressure on the chip legs, and we don’t want them breaking off!

まさに材料は、クロックオシレーターを追加してクロックを投入しましょうという話。回路的にも、オリジナルのゲームボーイの回路をそのまま再現するといったもの。本来であれば、クロック回路とCPUはあまり引き回さずにつなぐほうがいいんだろうけれど、ケースの配置上、ワイヤで繋ぐ配置にしている。

一般的なCPU用のクロック供給回路そのままなので、何も考える必要はなさそうです。とりあえず作ってみましょうかね。

部品をそろえる

そろえる部品は【Super Game Boy Speed Fix | soundofsilver】によればこれだけ。

  • 4.194304MHzクリスタルオシレータ
  • 1MΩ 抵抗
  • 15-33pF コンデンサ

ということで、秋月電子通商に行ったときに以下のものを購入。

まぁ、クリスタルや抵抗、積層セラミックコンデンサは今回のために買ったわけではなく、まぁ、常備品です。

ちなみに4.194304MHzも定番品です。なんでこんなに中途半端な周波数?と、工作始めた頃は不思議だったなぁ。これ、22回分周すればちょうど1Hzになる。要するに時間をいじるのに便利って話ですね。

ちなみに、電子工作をしている人間って、ストックの管理って頭痛の種なんですよね。 同種の趣味の人と話していると、割と話題に出る話だったり。

ちなみに私はこんな感じ。(一部だけれど)

100均で売っているプラケースにラベルを張って棚に収納。ここの分類はかなり大雑把。似たようなのを括って同じところに入れちゃう。

ケースの中身はというと、部品ごとにジップロックに入れて、品名を書いた紙をぶっこんでおくだけ。 当初はパーツショップみたいに引き出しにパーツ名を書いたりなんてしてたけれど、結局、面積を食うわ取り出すのも手間だわと分類できるメリットより、手間が勝っちゃったんですよね。

実装してみる

ひとまず改造に着手する前に動作確認。とりあえず SGB のカートリッジの動作確認と GB のカートリッジの動作確認を合わせてしておきましょう。もし、キャプチャ(録画)できる環境があるのであれば、ノーマル状態のゲームのオープニングなどを記録しておきましょう。あとで差を確認するのに役立ちます。

で、部品を載せる基板から。とりあえず手元にあったユニバーサル基板を適当にカット。SGBのケースを実際に計測して決めたサイズは3穴×8穴。ガラエポの基板はほんとうに切りにくい。カッターナイフで切れ目を入れてプライヤー等を使って折り曲げて切断。ちょっと切断面が汚いけれど、普段見る場所でもないし適当で。

カットした基板上に回路図の通りで基板にX’talと抵抗、コンデンサ2個を配置。そこから適当なケーブルを付けておく。ここで使う配線はできるだけ細い線を使用。今回はジャンクPCの廃棄をした際に出てきたPATAケーブルをばらしたものを利用。目安としては、ユニバーサル基板の穴に入るくらいの太さを選択します。

次に、”SGB-CPU”の73pin/74pinをパターンから持ち上げます。方法としては、裁縫用の待針を該当ピンの根元の隙間に差し込み、持ち上げ方向に軽くテンションをかけます。その状態で、ピンをはんだごてで温めると簡単にピンを浮かせられます。

作成した基板から出ている線。ちょうどよく開いていた穴経由で配線します。73pin/74pinをクリスタルの足から出ている線をつなぎ、残り一本のグラウンドラインは80pin脇のランドに配線します。このままでも問題ありませんが、心配な方は、ショートしないように適宜でポリイミドテープなどで絶縁します。

配線完了したら、こんな感じで適当に基板を収めてねじを締めて行って完成。

実際はどうか?

未改造のものと改造済みのものをキャプチャして聞き比べ。あんまり音に関して敏感な方ではないけれど。聞き比べると、音程も速度も微妙に違う。オリジナルのSGBはちょっと甲高い感じになりますね。

こんなことをしなくても SuperGameBoy 2 を買ってくれば、このあたりの動作スピード問題対応版になっているので、作業なしに問題解消可能ではあります。

ただ、ハードオフとかで見てもSuperGameBoy2って本当に見かけない。Amazonとかで見ると約7,000円(2019年10月現在)と、結構高価なお値段。この数%の違いをクリアするためにこのコストを負担するのはちょっと馬鹿らしいかな?とも思う。

それに対して SuperGameBoy 自体はハードオフの青箱なら50円~300円くらいが相場。それに改造部品を全部買って…水晶 30円、抵抗 100円、コンデンサ 100円の追加投資て速度面では同等になる。しかも普段から工作している人ならこの程度の部品は常備しているでしょうから、実質的には投資なしで対応可能。このくらいのコストなら試してみる価値は十分にあるかなと思います。

コメント

  1. daiki より:

    今は専用のキットが出て楽に改造できるようになりました。
    https://www.tindie.com/stores/qwertymodo/

  2. ファミコン現役 より:

    スーパーゲームボーイの速度適正化ってクレームというより通信速度を揃えるためが大きいと思う。
    スーパーゲームボーイが早いと通信エラー出そうだし。